2020/05/27 19:25

初めまして!イタリア菓子職人&スーパーフード料理家のYORIKOです。


大阪のイタリア料理レストランやイタリア菓子店で働いた後イタリアで6年修業して、帰ってきたのが11年前です。イタリアでは、2件の菓子屋で働いていました。
1件目はPasticceria Buosiというお店で、ロンバルディア州のヴァレーゼという街にあります。
家族経営のアットホームなお菓子屋さんで、田舎でしたがオーナー家族には本当に良くしていただきました。
見るもの聞くことが全て新鮮で、ほんとにいろんなことを吸収した日々です。
ここでは、代々継いでいるパネトーネ酵母を使って朝ごはんのブリオッシュやクリスマスのパンドーロ、パネトーネや
復活祭のコロンバを作っていて、すごく美味しかったんです。
絶対日本で同じものを作りたいと思っていました。

それから、Merano,Pesaroでの生活を経て、自分で探し当てたPasticceria Biasettoに就職しました。
ここはイタリア全土から勉強したいパティシェたちが集まるパスティッチェリアで、シェフはすごく厳しくてパワフルな方でした。
ここの発酵菓子は、Buosi以上に素晴らしく、なんと60年物のパネトーネ酵母を使っていました。

同僚たちが自分の郷土料理を教えてくれたり、家族みたいに仲良くしてくれ、いろんなところに連れて行ってもらった刺激的な日々でした。
そんな経験をしたことが私が作るお菓子に全て詰まっています。

日本に帰ってきて、銀座のイタリアンレストランに就職することができました。
ここでは、イタリア人がシェフでキッチンにもホールにもイタリア人が働いていたので、パティシェとして働きながらレシピの訳もしたりとイタリア語を忘れないでいることができた4年半でした。
ここで自分が起こした自家製酵母をいろんなパンにイーストと併用して使っていました。
しかし、材料の原価とにらめっこしながら、自分の妥協が入ったスイーツやパンを作ることにジレンマを覚えていたところ、スーパーフードと出会い、食材の真っ当さが食べた人の健康に直結することを学びました。
 
全ての小麦の原種『古代小麦アインコーン』との出会いもあったことも私に取っては大転機でした。
今イタリアでも日本でもグルテンアレルギーの方が増えていますが
それは、必ずしもグルテンのせいだけでないのだということがわかりました。
大昔にはそんな人はいなかったのですから。

農薬やポストハーバストを農家の方々が体調を悪くするほど使用し、品種改良されすぎた不自然な小麦を食べているのが現代の私たちです。


だからこそ、本物のパワーのある、1万年前から変わらない古代小麦で作ったお菓子やパンを
ご縁のある皆さんに食べて欲しい。

これが、自家製酵母と古代小麦のイタリア菓子店を私がオープンした理由です。
酵母のふくよかな香りや旨味は、イタリア産の古代小麦のワイルドな味わいを押し広げて、唯一無二の世界へ私たちを誘ってくれます。

ぜひ一度、食べてみてくださいね!